事業計画一覧

2020年度事業計画

 昨年度は、大雨による河川の氾濫、強風による倒木や鉄塔倒壊が惹起した長時間の停電その他、近年稀にみる災害が発生し、鉄道においても安全安定輸送に多大な影響を受けるなど自然の驚異を見せつけられた。
 また、年明けからは新型コロナウイルス感染が世界的に拡大し、先行き不透明な情勢となっている。
 今年度は、昨年度来の新型コロナウイルスの収束が見通せず、東京開催予定のオリンピック・パラリンピックも一年延期されることになり、経済の大きな停滞が見込まれる。
 これに対応すべく、鉄道事業者各社におかれては、従来に増して安全安定輸送の確保のために、工事施工会社への要請も高まってくるものと思われる。
このような周囲環境のなか、当協会は、定款に掲げる 「鉄道電気関係工事の安全施行に関する調査、研究、講習及び資格認定、並びに安全技術の普及、改善に寄与し以て鉄道事故防止を促進する」という目的を再確認し、会員各位への更なる支援を進めていく。
 また、一般社団法人として健全経営の確立を目指すとともに、当協会職員の働き方及び環境の改善に努めていく。

1.
会員への支援
  • (1)調査・研究、委員会事業
    支部・支所における事故防止委員会を継続し、各鉄道事業者及び会員とともに事故情報の共有化及び事故防止策の検討、実施対策の水平展開を図る。
    (附属資料-1 2020年度委員会事業等計画表)
    また、引き続き以下の事項に取り組んでいく。
    • ①2018年9月に開始した、信号関係の「安全作業指導書(信号事故事例集)」の編纂について、昨年度に原稿の作成、集約を終え(2019年12月)、引き続き各鉄道事業者委員による同校正委員会を発足させ、作業を継続しているところである。今年度半ばには完成、製本し、会員及び鉄道事業者に頒布できる予定である。
      また、昨年度末に刊行した「安全作業指導書(電車線事故事例集)」と同様に、当協会ホームページの安全資料図書室に掲載し、会員の事故防止を支援していく。
    • ②「安全作業指導書(電車線事故事例集)」編纂の活動を引き継いだ、JR6社電力ワーキンググループを継続実施し、実務レベルによる事故情報と事故防止対策の共有化と情報交換を推進していく。
      なお、信号関係についても、「安全作業指導書(信号事故事例集)」の編纂が終了したあと、同様の活動を発足させる予定である。
    • ③2018年度から開始した、年代別・支部別有資格者数の把握分析を継続実施し、会員の資格者確保のための方策検討に供していく。
    • ④安全資料図書室(当協会ホームページ)の充実を図り、会員の事故防止に資するとともに、講習会資料に活用していく。
  • (2)講習会、資格認定事業
    • ①鉄道事業者における資格認定制度の変更や規程類の改訂等を迅速に把握し、講習会内容及び資格認定業務に的確に反映していく。
    • ②10条教育、適性検査、安全教育ならびに資格認定業務など、鉄道事業者の要請に対して積極的に対応していく。
      (附属資料-2 2020年度講習会事業等計画表)
  • (3)表彰事業
    • ①表彰規程に基づき、施工安全賞及び鉄道電業安全協会功労賞の表彰を継続する。
  • (4)特別会員(鉄道事業者)との連携強化
    • ①意見交換会を継続実施し、資格認定制度の共通化、講習会や認定証発行のあり方等のほか、双方の要望や課題を検討、対応策を実施していく。
    • ②さらなる関係強化が望まれる公民鉄事業者の特別会員への加入を促進していく。
2.
健全経営の確立
  • (1)当協会の経営基盤である講習会の品質向上
    • ①講師職員の高齢化が進んでおり、確実な後継者の確保と育成を図る。
    • ②講師職員の当協会採用年齢の高齢化による在職期間の短縮に対処すべく、講習内容の共通化と講習ノウハウの‘見える化’を推進する。
    • ③協会OBや協会外の適任者、鉄道事業者等による派遣講師の体制を整備する。
  • (2)資格等の重要な個人情報を取扱い、また管理している当協会の情報セキュリティを徹底する。
  • (3)受講者数の減少が想定される経営環境における収益の向上
    • ①新規会員の獲得や講習の新規受託、資格認定業務受任の拡大を図る。
    • ②講習会等の原価に基づく料金の適正化を図るべく検討を進める。
  • (4)業務の改善
    • ①今期変更する請求書発行フローの会員への周知徹底を図り、正確な資金管理を行う。
    • ②今期運用開始する収益管理、新経理システムの定着を図る。
    • ③講習会や講習料等の管理に関して整理統合を進め、講習会計画及び実績管理の簡素化を図る。
    • ④経理業務研修会を継続実施し、新経理システム等の改善検討や経理処理の知識向上に加え、経営効率化に関する検討を進める。
  • (5)「支部長会」、「事務局長・支所長会議」等を活用し、本部・支部・支所間の意思疎通および課題の抽出と対応策を検討、実施していく。
3.
協会職員の働き方や環境の改善
  • (1)有給休暇取得や超過勤務の削減に資する仕事の仕組み改善を図る。
  • (2)資格管理及び総務経理関係業務に関する適切な体制を整備するとともに、計画的な育成を図る。
  • (3)職場環境の改善を図る。

□ 2020年度正味財産増減予算書

  以上の事業計画を達成するため、以下の予算を策定する。
(附属資料-3 2020年度正味財産増減予算書)

以上の実施項目の本支部別計画は、次の通りである。
2020年度の講習事業計画表と正味財産増減予算書はPDFでダウンロードすることができます。

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