2023年度事業実績ならびに庶務報告
当(一社)鉄道電業安全協会は、鉄道電気関係工事の安全施行に関する調査・研究、講習及び資格認定、並びに安全技術の普及、改善に寄与し、鉄道事故防止の促進を目的としている。
2023年度は、コロナ対策を踏まえつつ、鉄道電気工事の安全を支えるという使命を果たすため、資格認定業務等の厳正実施を強化し、鉄道電気関係工事の安全施工をはじめとする各事業を推進した。
〔1〕2023年度事業実績
- 1.
- 会員への支援
- (1)調査・研究、委員会事業
支部・支所における事故防止委員会を継続し、各鉄道事業者及び会員とともに事故情報の共有化、事故防止策の検討、実施対策の水平展開を図った。
(附属資料-1 2023年度委員会事業等実績表)
また、以下の事項に取り組んできた。- ①2022年度より再開した JR6社電力ワーキンググループ会議を5月、8月、11月、2月に開催、また、信号ワーキンググループ会議を7月、11月に開催し実務レベルによる事故情報と事故防止対策の共有化と情報交換を行った。
なお、信号ワーキング会議で共有した事故情報等を会報誌「鉄道電業と安全」に掲載し、会員へ情報を発信した。 - ②2018年度から実施している、年代別・支部別有資格者数の把握・分析を継続実施し、会員の資格者確保のための方策検討に供している。
- ③安全資料図書室(当協会ホームページ)の充実を図り、会員の事故防止に資すると共に、講習会資料に供してきた。
- ①2022年度より再開した JR6社電力ワーキンググループ会議を5月、8月、11月、2月に開催、また、信号ワーキンググループ会議を7月、11月に開催し実務レベルによる事故情報と事故防止対策の共有化と情報交換を行った。
- (2)講習会・資格認定事業
- ①2023年4月1日に制定した「電気関係工事従事者資格認定業務規則」の取組み状況を内部監査等で確認した。
- ②鉄道事業者における資格認定制度の変更や規程類の改訂等を迅速に反映し、常に資料をブラシュアップして講習会内容及び資格認定業務に反映している。
- ③10条教育、適性検査、安全教育ならびに資格認定業務等、鉄道事業者の要請に対して積極的に対応している。
- ④オンライン講習、ビデオ講習など、講師の高齢化・ウィルス感染防止等、環境の変化に対応した講習のあり方について、検討・実施を推進している。東日本支部において、1月、2月にタブレットを使用したペーパレス講習会を試行した。
(附属資料-2 2023年度講習会事業等実績表)
- (3)表彰事業
- 表彰規程に基づき、2023年度施工安全賞及び協会功労賞表彰を行った。
第12回定時社員総会後、施工安全賞54名、協会功労賞9名に会長より表彰状及び記念品を授与した。
(附属資料-3 2023年度施工安全賞・鉄道電業安全協会功労賞受賞者名簿)
- 表彰規程に基づき、2023年度施工安全賞及び協会功労賞表彰を行った。
- (4)特別会員(鉄道事業者)との連携強化
- ①2024年3月に特別会員との意見交換会を実施し、資格認定制度の共通化、講習会や認定証発行のあり方など、双方の要望や課題を検討、対応策を議論した。
- ②さらなる関係強化が望まれる公民鉄事業者の特別会員への加入を促進している。
- (1)調査・研究、委員会事業
- 2.
- 安定し健全な協会経営の確立
会員の円滑な業務運営に資する講習会の充実、各種情報提供の充実を図るため、協会全体の能力向上と各支部の自立経営を確立する以下の取組を行った。- (1)本部と各支部の連携強化
- ①オンラインツールを活用し、職員のスケジュールや掲示板ツールを利用し、情報の共有化を推進した。
- ②5月及び11月に支部長会議を開催し、本部・支部間の意思疎通及び課題の抽出と対応策を検討実施した。
- ③事務局長・支所長会議を10月、2月に開催し、情報の共有化、意思疎通を図った。
- (2)経営基盤の健全化、経営状況の見える化
- ①改正消費税法施行に伴い経理システムの改修を実施した。また、「インボイス制度に伴う会計処理・経理業務マニュアル」を作成、各支部・支所毎に説明を実施。問題点等の把握を行い、経理業務の改善を図った。
- ②経営状況を見ながら災害等の異常時にも対応できる運転資金の確保等、経営基盤の健全化を進めている。
- ③各事業の運営及び業務分析を実施し、一部講習会教材のペーパレス化に取り組み経費低減を図っている。
- ④新規会員の獲得や講習の新規受託、資格認定業務受任の拡大を図っている。
- (3)人材の確保、育成
- 各支部長等に後継者となる講師等の人材確保をお願いしている。
- (4)業務の改善
- ①講習会や講習料等の管理に関して整理統合を進め、講習会計画及び実績管理の簡素化、並びに経理システムへの実績入力誤り防止を図っている。
- ②複数のソフト(支部毎に異なる講習会申請システム、原価 Pro、財務応援、楽々明細等)により構成され複雑になっている経理システムについて、システム更新時期に向けて、問題点を整理し、システム構築の検討を行っている。
- ③ コンピュータウィルス対策として、セキュリティシステムの強化、並びに個人情報の保護を含め職員等へセキュリティについて、事務連絡等で継続的に意識付けを実施している。
- (1)本部と各支部の連携強化
- 3.
- 協会職員の働き方や環境の改善
- ①労働保険申請手続き及び給与明細書の電子化に取り組み、業務の改善を図った。
- ②持続可能な開発目標(SDGs)について、システム掲示板に掲出する等、職員への周知を図り、日々の業務における SDGs を考慮した行動を啓蒙している。
- ③年5日の年次有給休暇を確実に取得するため、5日間の年休慫慂日を設けた。
2023年度講習会事業等実績表はPDFでダウンロードすることができます。